長引く地場産業の不況の中ですが、短期間にこれだけ大きな(50名を越える)若い靴づくりのネットワークの芽ができました。
かれらは、私たちの世代の「靴職人」(集団就職でとりあえず『手に職を』ということで、製甲、底付け、仕上げなど特定の工程だけに習熟している人)とは、少し異なります。
都立をはじめいくつかある靴専門学校を毎年多くの若者が卒業してこの業界に参入しています。かれらの夢や現在の技術レベルは、さまざまです。「自分のブランドの靴を作りたい」「外反母趾の家族のやめに履きやすい靴を手作りでつくりたい」「モノ作りがすきなので手作りで〈趣味として)靴を作ってみたい」…
また、すでにそういう夢を実現しかけている人や、メーカーの企画(デザイン担当部署)に所属していても全工程を自分でやってみて初めて良いデザインの靴が作れると勤務時間外に各工程に取り組む人、学校はでたけれど、まだ『修行中』と言う人もいます。
かれら自身がネットワークをつくり協力しあえる部分をみつけ、我々もアドバイスできることはしていけば、〈実際は私たちの方がかれらの感性から学ぶことも多いのですが)大きな力になるはずです。
特定の会社等ではなく、民商だからこそこのネットワーク作りを呼びかけることができました。もちろん他の先進的なメーカーや同業者にも協力をよびかけ、行政の支援ももとめ、質量ともにさらに大きなネットワーク作りができるように微力を傾けたいと思います。